CAMP ONTAKE|日本一の標高を誇るキャンプ場の「雲の上エリア」を紹介

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長野県木曽郡王滝村にある御嶽スキー場に2022年8月オープンしたキャンプエリア「CAMP ONTAKE」

日本一高い場所にあるキャンプ場の「雲の上エリア」はさらに高所にあり、ここでしか味わえない体験や魅力がある、上級者向けのエリアとなっています。

今回はこの「雲の上エリア」に行ってきました。

この記事で分かること
  • CAMP ONTAKAってどんなキャンプ場?
  • 「雲の上エリア」の雰囲気や眺望は?
  • 事前に知っておきたい注意点は?
  • 「過酷」ってどのくらい?
  • どの大きさのテントまでならいける?

昨年はじめて利用した際、設営中にケガをしキャンプを断念してとんぼ返りしました。後日SNSで雲海がみれたレアな日だったことを知り、とても悔しい思いをしました。

昨年とあえて同じ時期に予約を取り、リベンジしてきました。

・利用時期:2024年9月中旬/土日
・天気:曇りのち雨/曇り
・現地気温:最高26℃/最低16℃

「雲の上エリア」の特徴

絶景のロケーション

冬はスキー場のゲレンデなので、見晴らしが抜群によく、中央アルプスまで一望できる眺望。

目の前から昇る太陽

目の前から昇る朝日を拝められるのも、宿泊しないと味わえない体験。

雲の上エリア

運が良ければ、雲海を見ることも。

星空(素材)
引用:O-DAN素材

標高が高く、周辺に灯りは一切ないので、晴れていれば満天の星空が眺められます。

同日、親しくなったソロキャンパーが私たちと同じように絶景のキャンプ場を巡っているキャンパーだと判明。

「CAMP ONTAKE」もこれまで何度も利用しているおり、その時に撮影した星空の写真を見せながら「ここより綺麗な星空を眺められるところは知らない」と絶賛してました。

雲海

キャンプをしながら眼下に広がる雲海を見れるのも、ここならではの魅力。

絶景のロケーション

前日が快晴だったとしても、翌朝、雲海が発生するとは限らないので見れたらラッキー。

サイト

「雲の上エリア」は1日6組まで入場できます。

サイトは思っている以上に広く、6組であれば、間隔を開けて横並びに設営できるくらい広いです。

サイト

ただ、後ほど注意点として紹介していますが、スキー場のゲレンデを利用しているので傾斜がエグイです。

地面の状態

地面は基本的には草地です。

サイト内で比較的平坦な場所は草が剥げて砂地に。

悪天候時のサイト

全体的に水捌けはよく、道具が泥だらけになることはありません。

硬さもほどよくあるので、鍛造ペグであれば強風が吹いても抜けることはないでしょう。

「雲の上エリア」

トイレ・炊事場の建物が、いざという時の避難所として開放されています。

「雲の上エリア」室内

室内は、清潔感のある開けた空間になっており、無人販売や自動販売機が設けられています。

強風や落雷など、テントで過ごせない場合はここで一夜を明かすこともOK。

三笠の湯
引用:「王滝村観光案内所」公式HP

ロッジ三笠には日帰り温泉「三笠の湯」があります。

昔、宿泊施設だった頃に使用されていた大浴場をリノベーションし、新しい施設として生まれ変わった日帰り温泉で、スキーシーズンだけでなくキャンプシーズンも利用可能。

三笠ロッジから雲の上エリアまで

ロッジ三笠から「雲の上エリア」まで車で10分程かかるのでキャンプ中に行くよりは、撤収後に立ち寄るのがベスト。

事前に知っておきたい注意点

チェックイン

昨年は11時頃に着いてもチェックインできましたが、今シーズンからチェックイン開始は13時~厳守になりました。

チェックイン手続きは「ロッジ三笠」で行いますが、13時前に到着しても照明も付いておらず管理人もいないので、到着が早すぎると、ただ待機するしかないので要注意!

区画指定はできない

サイトは先着のフリーサイトです。

13時のチェックイン前にサイトに行き、先に場所取りすることは禁止されています。

この日も、私たちが受付一番乗りでしたが、サイトに行ってみるとサイト内に車を乗入れ場所取りしようとしていた方が連泊利用者に注意されているのを目撃しました。

駐車場エリア

サイト内への車両の乗入れは如何なる場合も禁止です。

駐車場から道具を運ばなければならないので、主にオートキャンプをされる方は荷物ダイエットが必要

サイト内はほぼ傾斜している

スキー場のゲレンデを利用したサイトなので、平坦な場所は限られます

もっと平坦に均してくれても、ゲレンデのコンディションに支障はないと思いますが・・・キャンプ場がメインではないので覚悟して行きましょう。

大型テントは場所を選ぶのであまりおすすめできません。

後ほど、「おすすめのスポット」を紹介しているので詳しくはそちらで。

雲の上エリア

県立公園内のため景観になじむ色しか張れません。

色は、白・黒・ベージュ・カーキの4色。

タープが必須に…

今シーズンからタープが必須となりました。

タープは受付時に無料で貸してくれます(サイズ:縦315cm×横420cm)。

ただ「雲の上エリア」は天気が変わりやすく強風が吹くケースも多いので、無理はせず張れる場合のみ張りましょう。

キャンプ場からもそんなニュアンスでタープを渡されます。

夏でも20℃を下回る

標高が2,000mを越えるため日中は涼しいですが、夜は冷えるのでヒートテックや長袖のトップスは持参しましょう。

天候はコロコロ変わり、悪天候であれば雨はもちろん風も吹き荒れます。

できるだけキャンプギアは身軽にし、防寒対策は必ずしていきましょう。

< 標高2,000mの気温は?>

一般的に100m毎に-0.6度下がると言われるので、平地より12度も低くなります。

買出しは済ませてから向かう

キャンプ場までの道すがら、道の駅やおみやげ屋はあってもコンビニやスーパーはありません。

気軽に買出しには行けないので、あらかじめ買い出しをしておくことをおすすめします。

サイト

場内マップ

「CAMP ONTAKE」には、キャンプエリアが3つ。

今回は利用した「雲の上エリア」を紹介していきますが、他の2つのエリアも軽く触れておきます。

EXPLORER PARK隣接エリア

ツーリングキャンプに最適なエリア。ソロキャンパーにおすすめ。

<注意点>
・オンタケエクスプローラーパークに隣接しており、周囲をオートバイが走行します
・バイクの横づけ歓迎。
・エリア内は徐行走行。空ぶかし、アイドリング禁止。

アスファルトエリア

スキー場の駐車場となるのでペグは打てないエリア。 車中泊・キャンピングカー利用におすすめ

雲の上エリアマップ

過酷な環境になる可能性がある、ハードキャンパー向けがこの「雲の上エリア」です。

・広さ:8,000㎡
・収容可能組数:6組ほど
・1予約:テント1張り+タープ1張り
・車両の乗入れNG
・傾斜に設営する可能性あり
・AC電源サイトなし
・レンタル品なし

< 注意事項 >
・花火、爆竹禁止
・直火は全面禁止
・楽器演奏はアコースティック楽器に限り夜10時前までOK
・音楽プレーヤーは半径5m以内にしか聞こえない音量でOK。夜10時以降の利用はNG。
・ペットOK

平坦な場所

平坦な場所はほぼありません。

確認したところ、5箇所だけ比較的平坦と言える場所がありました。

トイレや炊事場、駐車場まで少し距離がありますが、貯水池を背負った④が一番おすすめ。

夜中の強風も御嶽山から吹き下ろすようなので貯水池の外壁がちょうど防風壁になってくれます。

②、③は風よけが一切ない場所なのでテントの倒壊に注意!その反面、駐車場と水場が近いので過ごしやすく、写真映えする。

①、⑤は木々が近く景色を遮る可能性あり、野生動物を寄せ付けない対策も必至!その反面、プライベート感があり没入したい方におすすめ。

おすすめのキャンプスタイルは、山岳テント~3人用テントまでなら問題なく張れると思います。

今回サバティカルのギリアを使用しましたが、ちょっと大きく、平坦な場所からはみ出しました。

平坦な場所で設営したい方は、いずれかの場所をまず確認してみてください!

私たちが体験した「CAMP ONTAKE」

9月中旬の週末。2日間とも雨予報でしたが、どこかで晴れ間がでるんじゃないかと一縷の望みをかけて挑みました。

チェックイン待ち

今シーズンからチェックイン開始時間が厳守され、アーリーチェックインもできなくなったことを失念しており、11時過ぎに到着。13時まで受付棟前で待機…

スキー場に到着してから辺りは霧に包まれ、雨も降ったり止んだり。

「三笠ロッジ」受付カウンター

13時にやっとチェックイン。

チェックイン直前、前日から連泊で「雲の上エリア」を利用していたキャンパーさんが急遽チェックアウトをしに。「雨でサイトもぬかるんでるし、風が凄いので切り上げて帰ります」とまさかのチェックアウト。

…私たち今から向かうんですけど…(かなり不安になりました)

しかも、数日前に「雲の上エリア」の近くで熊の目撃情報があったようで、対策として、「周りのお客さんに迷惑が掛からない程度に音楽など、音を出してください」とキャンプ場側から意外な要請。

不安な気持ちいっぱいで、いざ「雲の上エリア」へ。

初日「雲の上エリア」到着

サイトは雲に包まれ眺望ゼロ。

この日は、前日からの連泊が2組、今日から2組の計4組でしたが、連泊の方は予定を切り上げ帰ってしまったので、3組で「雲の上エリア」を使えることになりました。

とりあえず設営

連泊の方(ソロ)とちょうど挨拶できる機会があり、そのついでに前日の様子を聞いたところ、前日も終日雲に包まれ、夜中は強風が吹き荒れていたようです。

とりあえず設営

夜中の強風を警戒すべきところですが、昨年のケガで断念し設営できなかった同じ場所に設営することにしました。

まわりには風よけが一切ない開けた場所だったので、なるべく背の低いテントのギリアを張り、長めのペグでガイロープを固定しました。

無料貸出のタープは今回張りませんでした(悪天候のときは無理に張らなくていい、と受付でも言われたので)

あとは雲が晴れるのを只々待つのみ…

一向に晴れない霧

雨はあいかわらず降ったり止んだりを繰り返し、雲は一向に晴れる気配はありません。

水たまりになる場所は、一部分のみで地面の水はけは良いです。

16時で20度

到着時は26℃ありましたが、日も差さないので、16時には20℃、18時には16℃まで下がりました。

半袖・長ズボンと撥水性の高い服で挑みましたが、17時過ぎには肌寒さを感じるようになったのでヒートテックと長袖のアウターを着用。

持参して正解でした。

「雲の上エリア」

天候がこれ以上悪化するようであれば、車か避難所にすぐ避難できるようテント内にあまり荷物は持ち込まず、車内も車中泊できるようセッティングしました。

終日霧に包まれた

夜もずっと雲が晴れることはなく、期待していた星空を見ることはできませんでした…

結局、1日目は雲が晴れることもなく、雨も降り続き、焚き火も諦めました。

翌朝の朝日と雲海に期待し、早々に就寝。

夜になっても霧が晴れる気配はなし

日の出の1時間前に起床。

夜中に雨は止み、強風が吹くこともなく、テントが倒壊する心配もなかったので助かりましたが、

外は相変わらず雲に包まれ、何も見えません。

ぼんやりと朝日が

朝5時半過ぎから次第に雲が薄くなり、ぼんやり朝日が見えだしました。

御嶽山も雲の中

振り返ってみると、御嶽山はまだ雲に包まれていますが、薄っすら空の青色が見えていました。

雲海

朝6時ごろから目の前の雲が晴れていき、雲の隙間から太陽の光が差し込んできました。

この辺りから、雲海らしきものが見えてきたので、もしかしたら…と期待。

次第に雲が晴れ

7時ごろには上空の雲がすごいスピードで晴れていき、

眼下の雲も霧散しないか少しヒヤヒヤしながら眺めていました。

雲海

早朝の悪天候が嘘だったかのように、快晴になり、眼下には雲海を見ることができました。

人生初の雲海に感動!

昨日からの悪天候がすべて帳消しになる絶景が目の前に。

サイト

7時半過ぎには再び雲に包まれ、そこからチェックアウト時間まで雲が晴れることはありませんでした。

快晴+雲海は、わずか30分程でしたが素晴らしい体験でした。

基本情報

所在地長野県木曽郡大滝村3162
標高2,014m
公式HPCAMP ONTAKE
営業期間シーズン営業(4月下旬~9月下旬まで)
予約なっぷ
キャンセル3日前からキャンセル料発生
決済現金・クレジット・電子マネー
チェックIN13:00~16:00
チェックOUT~11::00
サイレントタイム22:00~
トイレ水洗
炊事場
お風呂日帰り温泉(有料)
ゴミ〇(有料)
ペット

雲の上エリア(定員6組)

大人3,600円/名
小・中学生500円/名
未就学児無料

EXPLORER PARK 隣接エリア(定員15組ほど)

大人2,000円/名
小・中学生500円/名
未就学児無料
デイキャンプ
  • 「隣接エリア」のみ受付可能
  • 料金:大人1,000円/小人300円

アスファルトエリア(定員30組ほど)

1区画4,000円/1予約(2名まで)
人数追加:1名につき(最大6名まで)+1,000円
※キャンピングカー同価格
舗装された道路が続いており運転しやすい
キャンプ場までの道路が走りやすい

冬季はスキー場として営業しているので、スキー場までの道もしっかり舗装されており走りやすいです。

基本、片側一車線でセンターラインもあるので運転が苦手な方も安心。

施設紹介

レンタル品×
スマホ電波
お湯×
ウォシュレット
シャワー・お風呂
ゴミ捨て〇(有料)
灰捨て
受付棟「三笠ロッジ」
「三笠ロッジ」受付カウンター
「三笠ロッジ」売店

BBQに必要なものから、御嶽オリジナル商品、薪やお酒などを取り扱っています。

「三笠ロッジ」トイレ

男性トイレは和式と洋式の各1室。洋式はウォシュレット付き。

古さはありますが、館内トイレということもあり清潔感があり充実しています。

三笠の湯

営業時間・・・13時~18時(最終入場17時半)
大人・シニア・・・600円
小・中学生・・・300円

昔の大浴場をリノベーションし、新しい施設として生まれ変わった日帰り温泉。
スキーシーズンだけでなくキャンプシーズンも利用可能。

「雲の上エリア」

駐車場の脇にあるこちらの建物内にトイレ、無人売店、自動販売機があります。

炊事場&灰捨て
「雲の上エリア」炊事場

炊事場は建物横に設置されています。屋根もあるので雨が降っていても濡れることはありません。

炊事場には洗剤とスポンジが備え付けられており、シンクも4台。

灰捨ては、地面に置かれてる給食で使うような鍋に灰を捨てます。

トイレ

<男性>

「雲の上エリア」室内

<女性>

「雲の上エリア」室内

翌朝、おばちゃんが軽トラで登ってきて掃除用具をもって避難所に入っていくのを見かけたので、毎日清掃を行ってくれており、清潔感があります。


※ゴミ捨て場はないので、専用ごみ袋を購入した方は管理棟前に。それ以外は持ち帰り。

最後に

御嶽スキー場のゲレンデを利用した標高2,034mにあるCAMP ONTAKEの「雲の上エリア」。

その名の通り、雲の上でキャンプを楽しめる特別なサイトは、「テント・タープの色指定あり」「乗入れNG」「傾斜地」とそんな制約すら気にならなくなる絶景がここにはありました。

もともと雨予報だったこともあり、景色も楽しめずに終わることも覚悟していましたが、まさか、朝日と雲海を見ることができるとは、ほんの数十分間だけでも、ここに来た価値を得られたのは本当にラッキーでした。

キャンプで一番の敵は「風」だと思っている私たちは、今回この環境下で風に邪魔されることも、不安にさせられることもなく「過酷」と言われる悪天候の洗礼を受けずに過ごすことができました。

その点に関してはあまり参考にならない記事となってしまいましたが、そんな幸運も起こり得る”特別”を味わえる場所です。

今回見ることができなかった満天の星を見にまた挑戦してみたいと思います。



以上、CAMP ONTAKE「雲の上エリア」の紹介でした。

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